2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧
拙ブログでも何度か紹介しているように、 次世代シーケンサーの登場によって、多くの細胞種でRNAseqが行われ、 それらの細胞の遺伝子発現が網羅的に調べられてきている。 その勢いや猪のごとく(猪年だけに?)、 三大紙でもRNAseqを見ない週はない勢いである。…
前回の記事で紹介したように、 嗅覚神経には「1細胞1受容体ルール」という面白い特徴がある。 これまで、「1細胞1受容体ルール」を可能にするメカニズムを探索する中で - OR遺伝子(嗅覚受容体遺伝子)は数多くのエンハンサーによって制御されること - OR遺伝…
動物はほぼ無限に存在する匂い物質をどのようにかぎ分けているだろうか? 匂いを感知するのは嗅覚系の嗅覚受容体であるが、マウスでも嗅覚受容体の遺伝子数は1000個程度であり、 1受容体が1つの物質を感知する仕組みだとそれほど多くの物質をかぎ分けること…
近年、シングルセルRNAseq解析が生命科学研究で広まっている。 シングルセル解析の大まかな使われ方としては - 新しい細胞集団を見つけ出す - 発生/分化過程における遺伝子発現変動をつかむ の2種類があげられる(と思っている)。 後者では、ある細胞からある…
先日もエンハンサーについて紹介したが、 https://jugem.hatenadiary.jp/entry/2019/01/30/212419 今回も違った角度からエンハンサーについて扱った論文を紹介する。 ----- 今の生命科学研究では、ある細胞のみを標識すること、が結構重要である。 例えば、…
多くの生き物のゲノムには、 ウイルスを由来とする配列が多く含まれていることが分かっている。 例えばその一つで、レトロウイルス由来の配列であるRetroelementsは ヒトゲノムの40%を占めるとされている。 このようなウイルス由来配列は、胎盤形成に関わる…