Bio-Station

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2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ペルオキシソームの新しい機能を発見! (筆頭著者による論文紹介)

今回、筆頭著者による論文紹介、ということで、東大薬の田中秀明さんにご寄稿いただきました! 比較的マイナーなオルガネラ、ペルオキシソームの新しい機能を発見したという報告です。とても丁寧に書いていただきました!ぜひ最後までご覧ください! ----- …

神経前駆細胞の大移動@がん

今回紹介する論文は、これまでの紹介してきた中でもトップクラスの衝撃度です。どうぞ最後まで。 がんは日本人の死因の何割かを占める。闘病は大変なので、治せるならば治したほうがいい。 ではそもそも、がんはどうしてできてしまうのだろうか。これまで、…

哺乳類の繁栄を支える遺伝子

哺乳類が地球で繁栄したキーポイントの一つは、寒冷環境でも体温を維持できるようになったことである。 この驚異的な特性を得るために、哺乳類は褐色脂肪細胞という特殊な脂肪細胞を獲得してきた。 褐色脂肪細胞は「脂肪細胞」のイメージとは裏腹に、脂肪を…

精子のpHセンサー

精子は卵子の近くに来ると、ハイパーアクティベーションを起こして卵子に突っ込む。 このハイパーアクティベーションには精子へのカルシウムイオンの急速な流入が必要であることが知れている。 これまで、このカルシウムイオンの流入を可能にするカルシウム…

細胞核構造のダイナミックな変化が学習に大事!

神経細胞は、神経活動に合わせて遺伝子発現を変化させる必要がある、という点で少し特殊な細胞である。 この神経活動依存的な遺伝子発現の制御は学習や記憶といった高次機能にとても重要なので、これまで多くの研究者たちの興味を引いてきた。 これまで研究…

ATAC-seqの歴史

遺伝子の発現がどのように制御されているか知ることは、生物学の根幹である。 これまでの古典的な研究で、遺伝子の発現はプロモーターやエンハンサーの活性で制御されることが分かってきた。 さらに最近、このプロモーターやエンハンサーのクロマチン(DNAと…

ヒストンの持つ驚きの機能_2

ヒストンの持つ驚きの機能_2 ヒストンは細胞核の中でDNAを巻き付けてパッキングするタンパク質として知られる(以下の図)。 また、ヒストンはメチル化などの修飾を受けることで、遺伝子の発現を制御する大事な役割があることが分かっている。 このためヒスト…

「筆頭著者による論文紹介」の募集

Bio-stationは、最新の生命科学情報を広くお伝えすることを目指しています。 現在は管理人が選んだ論文を紹介しています。ただし、現状の問題として、管理人の理解できる論文に限られてしまう、管理人が実験したわけではないので論文以上のことは分からない…