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ウィーン滞在記(1)

今回は論文紹介ではなく管理人の雑記になります。
 
管理人が2021年4月から3か月ほどオーストリアのウィーンに短期滞在しておりますので、その様子などをお伝えすることで皆様のお役に立てればと思います。
 
今回は渡航までの経緯などをご紹介しようと思います。
 
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なんとなくきっかけからですが、管理人は博士課程も終盤がみえてきて、そろそろ次のキャリアを考えなければならないという気持ちがありました。
 
海外でポスドクがなんとなくいいのかなぁと思っていたのですが、海外のPIにコンタクトとるにも海外学会もオンラインになってしまったしどうしよう、、となかなか困った状況でした。
 
そこでラボの皆さんの紹介などもあり、学術振興会の海外若手挑戦プログラムというので数か月海外で研究してみよう、という運びになりました(昨年の夏ごろでした)。
 
この海外若手挑戦プログラムというのが、
・採用時に博士課程に在学していれば応募できる(DCを持っていなくてもOK)
・金銭的にサポートがしっかりしている(100~140万円+渡航費)
・比較的競争が緩い(自分の年度/分野では採択率50%)
というので結構よいように思います。
 
公式のページのリンクは以下です。
 
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このプログラムにだそうと決めたのはいいのですが、意中の研究室が1つに決まっていたわけではないので、ここから受け入れて頂く研究室を選び始めました。
 
研究室選びでは、はじめにこれまでにいいな、と思っていたラボを中心にラボの様子を調べ、4研究室に絞りました。
 
次にこの中から、分野が近いラボは視野が広がりづらいというアドバイスに基づき分野がある程度離れる2研究室に絞り、諸条件を加味して1研究室に連絡を取ってみることにしました。
 
結果、奇跡的にOKの返事を頂くことができ、あとは申請書が採択されれば受け入れていただけるということになりました。
 
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というわけで、渡航前年の8月末に申請書を作成しました。(年度ごとに8月〆切と3月〆切の2回の応募があります。)
 
詳しくは学術振興会のページを参考にしていただくのがよいですが、今年度はこれまでの研究1ページ、渡航先でやりたいこと1ページの内容でした。
(DCやPD、海外学振と比べたら全然軽いですね、、まあ渡航期間も短いですし審査も大変でしょうからこれくらいがいいのかもしれません)
 
ただ私は受け入れ許可のメールをいただいた時点で申請書締め切りまで1週間を切っていたので渡航先でやりたいことを書くのは苦労しました。
 
結果的にはメールだけのやり取りで細部を詰め切ることができなかったのでよくなかったですね、、Zoomで話したのは申請書を書いた後でした、、
 
渡航先でやりたいことは先方とよく話し合って書けるように前々から準備されるとよいと思います、、
 
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そんなわけでなんとか申請書を提出しまして、12月末に採択内定通知を頂きました。今年はコロナの影響か応募人数が少なかったのも幸いしたように思います。
 
このあと1月以降で先方のメンターさんやボスと数回Zoomでディスカッションをして具体的にどんな実験をするかについて詰めました。
 
もちろんラボによると思いますが、私の受け入れ先は何やってもいいからアイデアだしてみて!という感じだったので結構頭を悩ませました。
 
最終的には先方の提案から自分がいくつかピックアップするような形でやることを決めていきました。
 
また、この採択決定後から渡航までは、受入れラボのテーマに近い論文をウォッチすることで少しでもその分野の知識を入れておこうと試みました(もっと気合い入れればよかった、)。
 
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プログラムをスタートする時期はある幅の中で自由に決められるのですが、私は受入れラボとの話し合いの結果4月に渡航することになりました。
 
そういうわけで4月に、飛行機も何度か変更されたりしてやはり平時ではないなあというのを感じつつも、なんとかウィーンに渡航することができました。
 
渡航後も5日間隔離されたのちにテストを受けて陰性を確認してからラボへの訪問を始めました。
 
研究生活については今回の記事である程度反響があればウィーン滞在記(2)として書いてみようかと思います。
 
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ちなみに町はいかにもヨーロッパでおしゃれな雰囲気で、なんだか観光客のような気分になりました。(残念ながらコロナのせいで観光地どころかレストランもやっていませんが、)
 
一応2枚ほど写真でご紹介します
 
・シュテファン聖堂というウィーンのシンボル的建物

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・中心地近くの街並み

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ひとまず以上になりますが、若い読者の皆様にこのようなプログラムがあることを知っていただければ嬉しいです。(ご質問などありましたら何かでご連絡ください。)
 
では。