Bio-Station

Bio-Stationは日々進歩する生命科学に関する知見を、整理、発信する生物系ポータルサイト、を目指します。

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

代謝とエピジェネをつなぐ新しいヒストン修飾「ラクチル化」の発見!

遺伝子の発現がどのように制御されているか知ることは、現在の生命科学の一つのゴールである。 遺伝子発現には遺伝子自身のDNAは配列も重要だが、DNAをパッキングするヒストンの状態も重要であることが知られている。 古典的にはヒストンのアセチル化が活性…

神経活動が寿命を決める!?

私たち人を含め生き物は病気にならなくても、老いていき、ある程度の寿命で死んでしまう。 このどうして老いていくのか、何が寿命を決定するのか、というのは人類が長年探し求めてきた疑問の一つである。 ここ数十年で、生命科学の発展により老化や寿命を規…

2019年ノーベル医学生理学賞;細胞の酸素濃度検知システム

2019年のノーベル医学生理学賞は「細胞がどのように酸素濃度を検知するか」という謎に取り組んだ一連の研究で、グレッグ・セメンザ、ピーター・ラトクリフ、ウィリアム・ケーリンの3氏に授与されます。 Biostationでは、受賞対象となった研究についてまとめ…

核の中の相分離

細胞の中で、DNAから適切な遺伝子が発現し機能することは、細胞運命を正確に制御するために極めて重要である。 これまでに遺伝子発現の制御には、多数のヒストン修飾をはじめとしたエピジェネティック因子が重要であることが示されてきた。 例えば下のイラス…