レンチウイルスの作成効率を上げる
タイトルそのまま。
レンチウイルスの作成効率を上げる方法を紹介する。
レンチウイルスは目的のプラスミドとウイルスの外殻となるVSVを
ウイルス産生用の細胞に導入することで作成される。
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今回の論文では、
このときTaxという遺伝子をコードするプラスミドを導入しておくと
in vitroではウイルス産生効率が10倍にも増加することを確認している。
また、ウイルスを濃縮してもTaxたんぱく質自体は検出されなかったことから、
導入したTaxが残存して悪さをする可能性は低そうだ。
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なぜ、筆者らはTaxに着目したのか。
CMVプロモーターにはAP-1, NF-κβ, CREB/ATFの結合ドメインがあることが知られていた。
そこで、これらの転写因子を活性化するような因子を探索し、
既にこれらの因子を活性化することが知られていたTaxに着目したらしい。
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自身はレンチウイルスを使っているわけではないが、
このような実際的に役に立つ研究は大変助かる。
今回は偶然にもこの論文を見つけることができたが、
もう少しシステマティックに有用な情報を集めることができればよいのだが...
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参考
Robust Enhancement of Lentivirus Production by Promoter Activation,
Scientific reports, 2018