今回は管理人が困ったトラブルの解決法 ~seqのマッピングで困ったことが起きた。 fastqをトリミングする前はちゃんとマッピングされる(bowtie)のに、トリミングするとなんだか下のようななエラーが出てしまうというもの。。 Saw ASCII character 10 but expe…
★今回は筆頭著者の吉岡さんからコメントを頂きました。ぜひ最後までご覧下さい!★ 何兆個もの細胞からなる私たちの体は、受精卵というたった一つの細胞から生まれる。この受精卵から体が出来上がる過程において、多くの現象があらかじめ決められたタイミング…
★今回は筆頭/責任著者の石黒先生からコメントを頂きました!ぜひ最後までご覧ください!★ 細胞の分裂は、同じDNA情報を複製した後に同じコピーを持つ娘細胞を作り出す体細胞分裂と、精子・卵子を作り出す際に染色体数を半減させる減数分裂に大別される。 減…
インプリント鎖も機能している⁉ 母方鎖からだけ発現されているとされていたp57という遺伝子が、脳においてわずかながら父方鎖からも発現していることを発見。 さらに父方鎖のp57遺伝子座を欠失させると脳発生が異常になる。
脳転移がんはエクソソームによって転移を容易にしている⁉という論文を解説。 今回なんと共筆頭著者の星野歩子先生からコメントいただいています!
管理人の独断と偏見による2019年生命科学研究のまとめと2020年の展望、そして今年バイオステーションでアクセス数の多かった記事を紹介!
RNAといえば、多くの方は翻訳されてタンパク質を生み出すメッセンジャーRNA(mRNA)を思いつくかもしれない。 しかし、細胞内に含まれるRNAのうちmRNAが占める割合はほんの数パーセントであり、大部分のRNAはタンパク質をコードしないノンコーディングRNAであ…
今回は東大医科研、佐藤研究室の伊東さんから筆頭著者による論文紹介を頂きました。論文の中身はもちろん、研究室の紹介や研究の裏話、バイオステーション管理人とのQ&Aまで盛りだくさんの内容となっていますのでぜひ最後までご覧ください! --- レトロウイ…
正確な遺伝子発現がどのように実現されているか知ることは、生物学の一つのゴールである。 ご存知のように遺伝子はDNAから転写されてRNAスプライシングなどの制御を受けて成熟したRNAになる。 これまでに、転写がRNAのスプライシングに影響を与えることはし…
全長にわたって天然変性しているタンパク質群「HERO」を発見、その機能に迫った論文を解説!
遺伝子の発現がどのように制御されているか知ることは、現在の生命科学の一つのゴールである。 遺伝子発現には遺伝子自身のDNAは配列も重要だが、DNAをパッキングするヒストンの状態も重要であることが知られている。 古典的にはヒストンのアセチル化が活性…
私たち人を含め生き物は病気にならなくても、老いていき、ある程度の寿命で死んでしまう。 このどうして老いていくのか、何が寿命を決定するのか、というのは人類が長年探し求めてきた疑問の一つである。 ここ数十年で、生命科学の発展により老化や寿命を規…
2019年のノーベル医学生理学賞は「細胞がどのように酸素濃度を検知するか」という謎に取り組んだ一連の研究で、グレッグ・セメンザ、ピーター・ラトクリフ、ウィリアム・ケーリンの3氏に授与されます。 Biostationでは、受賞対象となった研究についてまとめ…
細胞の中で、DNAから適切な遺伝子が発現し機能することは、細胞運命を正確に制御するために極めて重要である。 これまでに遺伝子発現の制御には、多数のヒストン修飾をはじめとしたエピジェネティック因子が重要であることが示されてきた。 例えば下のイラス…
今回は新コーナーということで、iBiology(分野の大御所が自身の研究について紹介してくれるサイト)のまとめ。 初回はDavid Sabatini。写真のような方。作曲家か指揮者みたいですね。 iBiologyについてはこちら。 jugem.hatenadiary.jp ----- David Sabatini…
生物はわずか一つの受精卵から細胞の分裂と分化を繰り返し、多数の細胞からなる個体を形成する。 この細胞をどんどん増やしていくという発生の過程において、一方でいくつかの細胞は細胞死していくということが知られている。 発生において、細胞が正しく死…
「腸チフスのマリー」として知られるメアリー・マローンをご存知だろうか。 メアリー・マローンは1869年~1938年に実在した人物で、アメリカにおいて住み込み料理人として働いていた。 彼女が有名になってしまった発端は、メアリーの勤め先の近辺で腸チフス患…
今回、筆頭著者による論文紹介第3弾(第1弾ペルオキシソーム、第2弾場所細胞)ということで、(元)東大薬、遺伝学教室の村松さんにご寄稿いただきました!管理人は研究内容はもちろん、大変だったことに書かれているゼロイチ実験(ネガデータの場合得られる情報…
前回の記事で、ショウジョウバエの気嚢原基はサイトニーム(下の図のもしゃもしゃしたやつ)という特殊な突起を持っていて、そこからシグナルを受け取ることを紹介してきた。 このサイトニームはなんだか特別な構造体のように思えるが、まあそうでもない。 ニ…
ニューロンは長い突起を持ち、その先でシグナル分子をやり取りする。 ニューロンは意識など脳の主要な働きを担うとされることから、ニューロンは特別ですごい細胞だと思っている人もいるかもしれない。 今回は、全然そんなことない、ニューロンは特別ではな…
肥満は全世界で5億人の人が困っているとされる。ただ太っているだけならまあ良いが、肥満は種々の疾患を引き起こすため、その原因の解明は重要である。 では、肥満はどうして起きてしまうのだろうか? 原因の一つは必要なエネルギーに対して過剰に食物を食べ…
生物学では、長い間、後天的に獲得した形質は次の世代には遺伝しないと考えられてきた。 ところが近年、この通説を覆すような事例が報告されつつある。 最も有名な例が、第二次世界大戦中のオランダ飢饉の例である。 第二次世界大戦中にナチスドイツの出入港…
筆頭著者による論文紹介第2弾、東大薬の青木さんにご寄稿いただきました! メディア出演などでもおなじみの池谷裕二研究室に所属されています。 とても丁寧にご解説頂きましたので是非最後までご覧ください! ----- 初めまして。東大薬の青木と申します。私…
今回、筆頭著者による論文紹介、ということで、東大薬の田中秀明さんにご寄稿いただきました! 比較的マイナーなオルガネラ、ペルオキシソームの新しい機能を発見したという報告です。とても丁寧に書いていただきました!ぜひ最後までご覧ください! ----- …
今回紹介する論文は、これまでの紹介してきた中でもトップクラスの衝撃度です。どうぞ最後まで。 がんは日本人の死因の何割かを占める。闘病は大変なので、治せるならば治したほうがいい。 ではそもそも、がんはどうしてできてしまうのだろうか。これまで、…
哺乳類が地球で繁栄したキーポイントの一つは、寒冷環境でも体温を維持できるようになったことである。 この驚異的な特性を得るために、哺乳類は褐色脂肪細胞という特殊な脂肪細胞を獲得してきた。 褐色脂肪細胞は「脂肪細胞」のイメージとは裏腹に、脂肪を…
精子は卵子の近くに来ると、ハイパーアクティベーションを起こして卵子に突っ込む。 このハイパーアクティベーションには精子へのカルシウムイオンの急速な流入が必要であることが知れている。 これまで、このカルシウムイオンの流入を可能にするカルシウム…
神経細胞は、神経活動に合わせて遺伝子発現を変化させる必要がある、という点で少し特殊な細胞である。 この神経活動依存的な遺伝子発現の制御は学習や記憶といった高次機能にとても重要なので、これまで多くの研究者たちの興味を引いてきた。 これまで研究…
遺伝子の発現がどのように制御されているか知ることは、生物学の根幹である。 これまでの古典的な研究で、遺伝子の発現はプロモーターやエンハンサーの活性で制御されることが分かってきた。 さらに最近、このプロモーターやエンハンサーのクロマチン(DNAと…
ヒストンの持つ驚きの機能_2 ヒストンは細胞核の中でDNAを巻き付けてパッキングするタンパク質として知られる(以下の図)。 また、ヒストンはメチル化などの修飾を受けることで、遺伝子の発現を制御する大事な役割があることが分かっている。 このためヒスト…